図書館:火星について
2003年8月27日に、火星が地球に大接近しました。
みなさんは、接近した火星を観察することができましたか?
地球のとなりの星、火星の世界をのぞいてみましょう。
火星の世界
はるか昔、火星も地球のように海があったのではないかと言われています。
しかし、現在の火星は、赤い土におおわれ、表面温度はマイナス60℃というわく星です。
大気も水もわずかながらにある環境は、生物が存在する可能性もあると言われています。
このように、火星は太陽系の中で最も地球に似ています。今、火星に探査機が送られ、火星についていろいろな研究がされています。
2003年7月1日
2003年の大接近の際、ステーションの望遠鏡で撮影した火星です。同じ倍率(500倍)で撮影しましたが、見かけの大きさがこんなに違います。
2003年8月3日
地球と似ている!
上記でも、地球と火星は似ていると説明しました。でも、一体どんなところが似ているのか、地球・金星と比べてみましょう。
地球 | 火星 | 金星 | |
---|---|---|---|
公転周期 | 365.26日 | 687日 | 224.7日 |
自転周期 | 約23時間56分 | 約24時間37分 | 243日 |
太陽からの平均距離 | 1億4960万キロ | 2億2790万キロ | 1億820万キロ |
赤道直径 | 1万2760キロ | 6794キロ | 1万2104キロ |
温度 | -70℃から+55℃ | -120℃から+25℃ | +420から490℃ |
赤道重力 | 1(地球=1) | 0.38(地球=1) | 0.91(地球=1) |
赤道傾斜角 | 23.44度 | 25.19度 | 177.4度 |
衛星の数 | 1個 | 2個 | 0個 |
火星の重力は、地球の約0.4倍です。例えば、体重200kgのお相撲さんが火星で体重を量ると、たった80kgにしかなりません。
火星の地表
火星の表面は、赤っぽく見えます。これは、火星の土に関係しています。火星の土は、鉄分を多く含んでいます。地球では、鉄は酸素にふれるとさびて赤っぽくなります。
火星にもほんのわずかですが大気があるので、鉄分を含んだ土や石などがさびて赤っぽく見えているのです。
火星の極冠
火星には、二酸化炭素が凍ったドライアイスと、水が凍った氷などが積もった『極冠』と呼ばれる部分があります。極冠は、北極・南極の両方にあり、季節によって大きく変化します。
もし、これらの氷が溶ければ、火星の前面が30m位おおわれる量だといわれています。
太陽系最大の火山・峡谷
火星には、太陽系の中で最大の火山と峡谷があります。
オリンポス山は直径が600km(東京から大阪までの距離)、高さは約25km(エベレストの3倍)の大きさです。
マリネリス峡谷は、全長が約5000km、最大の深さが8から10km、幅が場所によっては500kmになります。