田村四十八館を歩く〔3〕-御祭館-|Web資料館|三春町歴史民俗資料館
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田村四十八館を歩く〔3〕-御祭館-
三春から北へ2キロほど、旧御祭村の小山に御祭館跡はあります。
戦国時代末期、田村清顕が苦戦した小浜城の大内定綱の領地塩松(安達郡東部)への街道沿いで、三春城の最後の防衛線に位置する館です。
西から南側に小川が、東側に御祭川が流れ、北側では堀を切っているため、周囲を堀に囲まれています。
堀の内側は急な崖で、山上には、南北70m、東西30mほどの平場があり、その周りの一段下に帯郭が一周しています。
本丸には平場を削り出した結果、露出した岩脈が10m以上にわたる巨石列となって並んでおり、高さが1m以上もあるため、建物の一部として利用されたと思われます。
田村氏の館は、土木工事を行うことで堅固な城塞を築き上げており、御祭館は小規模ですが、当時の見事な築城技術を垣間見ることのできる館跡です。