西方水かけ祭り|Web資料館|三春町歴史民俗資料館
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西方水かけ祭り
1月1日 無形民俗文化財 ≪無病息災・五穀豊穣・子孫繁栄≫
西方水かけ祭りは、毎年元旦(以前は1月15日の小正月)に、前年度に結婚した男性の家を宿とし、この地区の青年がまわし一つで水をかけあうものです。
最初は井戸の水をかけ合いますが、次第に田んぼの泥水までもかけ合うので、別名「泥かけ祭り」とも呼ばれています。
水かけが終わると、西方地区の初嫁が集い、神に嫁としての勤めを誓った後、椀籠に、すりこぎ・しゃもじ・杓などの台所用品を縛り付けたものを背負い、祝宴の接待に当たります。
初嫁が背負う椀籠は「女性」・スリコギは「男性」を象徴しています(しゃもじや柄杓などは後から加わったものとされています)。
椀籠を背負うのは、一生連れ添うための誓いで、子孫繁栄を願うものなのです。
この水かけ祭りは、若者同士の婚姻承認の祝福儀礼、氏子入りの試練の一つです。
それに新年の厄除けや、五穀豊穣・子孫繁栄・村内安全の祈願が習合していると考えられます。