高倉旭城の田村郡農家務精励図|歴民コラム|三春町歴史民俗資料館
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歴民コラム
高倉旭城の田村郡農家務精励概略図
福島県田村郡農家務精励概略図(部分)
常設展示中の明治時代に描かれた『福島県田村郡農家務精励概略図』(ふくしまけんたむらぐんのうかつとめせいれいがいりゃくず)は、6つの場面によって構成されています。
上段には、ワラダを積み上げ、養蚕を営む人々の姿が描かれています。
また、大きな葉を天日に干しているところからは、葉たばこ生産(栽培)の様子も伺えます。
中段から下段にかけては、稲を収穫し、脱穀する様子が描かれており、家族もしくは近所同士で協力し合っている様子が見られます。
この作品を描いたのは、米沢出身の高倉旭城(たかくらきょくじょう)という絵師です。
高倉旭城についてはほとんどわかっていませんが、どうやら河野広中の家に寄留し、三春で活動をしていたようです。
もし旭城の絵を所蔵されている方や、旭城についての情報がありましたら、資料館の調査にご協力いただきたく、ご一報いただければ幸いです。
(2019年6月 高橋 朋子)