三春の文化財12 南成田の大桜(天然記念物)|歴民コラム|三春町歴史民俗資料館
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歴民コラム
三春の文化財12 南成田の大桜(天然記念物)
南成田の大桜(おおざくら)は、「字大桜」という地名の元になっているように、古くからこの地にあって地元の人々に親しまれてきました。
樹高は約17メートル、幹の周りは約7メートルあり、三春町では滝桜に次いで太いエドヒガンザクラの大木です。
樹齢は400から500年とも言われています。
平成10年(1998)に町の指定文化財に指定されました。
近年の大桜は、周囲に竹やぶが生い茂り、枯れ枝や寄生植物が多く発生し、樹勢が弱りつつありました。
このため教育委員会では、現在、福島県の補助を受けて、樹勢回復のための工事を行っています。
今年度は、高所作業車と足場を利用して、枯れ枝を切除し寄生植物を駆除しました。
今後は、竹などを伐採し、保護柵や見学路を整備する予定です。
また、今年度から地元の方々を中心とした「南成田の大桜を守る会」が設立され、会員のみなさんにより大桜の周辺の草刈りや施肥などが行われました。
地域の力で守り、受け継がれていく大桜は、今年もまもなくきれいな花を咲かせることでしょう。ぜひお出かけください。
(2021年3月)
南成田の大桜