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堤人形 猫と花魁|歴民コラム 収蔵資料紹介編12|三春町歴史民俗資料館

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歴民コラムについて

 三春町歴史民俗資料館より、三春町の歴史や文化、ゆかりのある人物伝、資料館に収蔵されている資料などについて、コラムをお届けします。
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歴民コラム

堤人形 猫と花魁

郷土人形館では、東北各地の土人形も多数収蔵しています。
中でも、仙台の堤人形は、使用する色や題材など三春人形との共通点が多く、三春人形に大きな影響を与えたとされます。

この「猫と花魁」という人形は、源氏物語から題材を得ています。
紫の上という妻がいながら、光源氏が朱雀院のもとから迎え入れた女三の宮を、猫にじゃれつかれる花魁の姿によって見立てたもの、と考えられるのです。
というのは、女三の宮には、御簾に絡まった猫の紐により、彼女をかいま見てしまった柏木という公達から、思いを寄せられるようになってしまう、というエピソードがあるのです。

歴史上の人物や物語の登場人物に扮したり、暗示するものを持たせたりして描かれた絵は、「見立絵」として、江戸時代の人々に好まれました。
人形もそうした遊びにのっとって制作されたものがあるのです。人形館には、ほかにも源氏物語の見立てとなっている人形があります。
ぜひ探してみてください。

※ 郷土人形館は12月~2月末まで冬季休館となります。

(2024年1月 藤井 典子)

堤人形「猫と花魁」

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