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正月・睦月|歴民コラム 三春歳時記10|三春町歴史民俗資料館

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歴民コラムについて

 三春町歴史民俗資料館より、三春町の歴史や文化、ゆかりのある人物伝、資料館に収蔵されている資料などについて、コラムをお届けします。
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歴民コラム 三春歳時記 10

正月・睦月

1月は、1年の最初の月であることから、正月と呼ばれ、ほかに睦月ともいいます。
たくさんの人たちが集まって睦むことが語源という説が有力です。
また、正月を1か月間ではなく、1日から3日までの三が日に限ったり、松の内といわれる7日あるいは15日までとする場合もあるようです。
松の内とは、門松など正月飾りを飾っている期間で、これが終わると飾りを片付けて、どんど焼きや左義長などと呼ばれる火祭りで焼きます。
このどんど焼きを行うのが15日で、小正月ともいいます。
二十四節気では、5日が小寒、20日が大寒にあたり、寒さが最も厳しい寒の時期になり、2月3日の立春で寒が明けます。
なお、今年の旧正月は、1月29日です。

三春の正月は、元日の朝に地域の鎮守や氏神にあたる神社を参詣する元朝参りで始まり、獅子舞が地区を回って悪魔祓いをしました。
現在でも続けている地区は少なくなり、貝山地区では獅子舞が氏子の家々を回るのではなく、地区の集会所に集まってまとめて悪魔祓いをする形で継続しているようです。
また、西方の水かけ祭りは、元々は小正月の15日に行われる若水とりの行事でしたが、現在は、元日の昼頃に開催されています。
西方若連会の皆さんで、前年に結婚した家があればその家をヤドとし、なければ地区の公民館で祝宴を開きます。
謡いを奉じた後、大滝根川に入って禊ぎをすると、塩釜神社に駆け登って参拝します。
そして、麓の水を張った田んぼで、水をかけあう勇壮な行事で、厄病退散や子孫繁栄を願う祭りです。

2日は商店の初売り・初荷で、買いぞめともいい、仕事のしそめとして書きぞめなどもしました。
3日は三日とろろ、7日は七種がゆを食べ、11日に農のはじめが行われました。
以前は12日が初市となるだるま市で、町年始としてダルマやマサルなど縁起物を買いましたが、現在は第3日曜日(今年は19日)に開かれます。
小正月の15日前後は、どんど焼きのほかにも、ミズキの枝に団子を飾る団子さしや、鉈や斧で屋敷の果樹を敲く成り木責めなど様々な行事が続きます。

(2025年1月)

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