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三春の歴史こぼれ話6-3 滝桜3|Web資料館|三春町歴史民俗資料館

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滝桜〔3〕

「滝桜その2」でお話しした「龍光寺桜」について、新たな史料を見つけたのでご紹介します。
その史料とは、「滝桜その1」で典拠とした「陸奥の編笠」で、先の原稿を書いていた時には気づかなかった以下の一節です。

(滝桜から)少し離れて、道の側に同じくしだり桜の老木朽果て、三つに裂け、皮計にて三本の様に成り、枝少しづつ出たる古木あり。瀧の桜の親木なりと昔よりいゝ伝ふる由。往来の街道ゆへか、是には制札ありて、枝を折る事を禁じらる。是等の桜(滝桜とこの桜)、花の盛りならば、珍らしき荘(ママ)観なるべきと、いと口惜かりき。

三春町の地理に詳しい方はお分かりでしょうが、位置関係を解説しておきます。

この史料の筆者は、柳橋(現在の郡山市で、三春町・大越町・小野町との境辺り)方面からやって来て、滝桜を見学しました。
この方向から来ると、滝桜は左手に見えます。
そして、史料のとおり、そのまま少し進むと、右手に龍光寺があります。
ここに史料に出てくる桜の古木があるのです。

先にご紹介した「松庭雑談」は幕末の記述ですが、「陸奥の編笠」は享和3(1803)年のものです。
つまり、この史料から、「松庭雑談」から半世紀程前に、龍光寺の桜が滝桜の親木とされていたことがうかがえるのです。

(藤井 康)

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